どうも2014年度の支部長ちくいとうま彗星虫レインボーマン虹男泥沼黒子種子島蜜柑です。春合宿は那須高原に行ってきました。色々ありましてかなり予定とは違ったスケジュールになったものの、振り返ってみれば楽しい数日間を過ごせたと感じています。企画をしてくれた渉外両名、美味しいご飯や良い寝床、そして卓球台を提供してくれた宿の方々に感謝したいと思います。
さてさて春合宿といってもマリカしたりアナログゲームをしたりTCGをしたり卓球をしたり温泉に入ったり遊園地に行ったりトリックアートを観たり雪で遊んだりしていただけではありません。もちろん三文恒例の批評会を行っております。今回は一日目に扱った三作品についての報告です。
まずは一作品目。
作品名:合わせ鏡で見つめた願い
作者:坂本晴人
質問事項:登場人物たちに感情移入はできましたか?
質問事項については
・感情移入→話の中に素直に入れた。おかしなところもない。
・感情移入→みんなが良い人ばかり。読んでいて安心感
⇔もっと露骨に悪い人物がいてもいい。キャラクターの醜い部分を描いてみるという方法もありでは?
・感情移入→あんまりできない。序章。起承転結の起。登場人物の心がそんなに動いていない。動きが少ないため。
・感情移入→感情移入までにはいかない(序章だから)。心情などについて疑問に思うキャラはいない。
後々で入り込めるのではないか。(この続きで)
・感情移入→主人公については設定を出されてそれを飲み込んでいく作業に終始するので感情移入はあまりできない=その分おばさんあたりに感情移入
・感情移入→あまりできなかった。特に主人公。あまり感情が動いていない。徹底している。葛藤はないため。
・おばさんの方に感情移入できた。葛藤があったため。
・感情移入→そんなにはできなかった。ゲームみたい=プレイヤー的視点
※これから感情移入していくんだろう、と思った
・お父さんに関する話のタイミングが少し遅い。あまり伝わらなかった
→主人公に感情移入できなかった原因?
・この話を楽しんでいけそう、というところで終わってしまった。続きが気になるが、感情移入はこの先。
・感情移入は、主人公ではなくおばさん。
→最後のフォーカスがおばさんのため。
※主人公の話になっているのか?
・感情移入できないのは悪いことではない。長編の序章(始めの部分)のため。
必ず感情移入できなくてはならないのではない。
・主人公に感情移入できない
→ゲームをやるとき、主人公に同化することと似ている。感情移入ではないが、世界観には入り込める。新しい書き方。
といった批評が出ました。
また他には
・長い作品の一部を切り取った感覚(作者曰くその通り)
・魔術師、特訓、冒険、その間を切り取った
→その前後が知りたくなる。掻き立てられる
・前後を読むと印象が変わる?
・もともと作品全体の構想は聞いていた。その冒頭。
・良かったところ、一ページ目に起こることが丁寧に描かれている。
⇔長すぎでもない。飽きることもない。退屈せずに読めた。すごい。
・丁寧で飽きさせない。
・世界観がしっかりしてる。
⇔リータの「理性」のところについて、もう少し深入りしてみてもよい
・キャラクターはしっかり立っている。職業なども作りこまれている
・ゆっくり丁寧に描かれている。
・続きを書いて欲しい
・序章として読んだ。序章としてきっちりまとまっている。
・情報の出し方がうまい。小出し、タイミング、場面場面での説明描写の出し方がうまい。
・読みやすくてきれいにまとまっている。
・序章だとは思うが、二話っぽくも読める。過去話?一話ではないのでは
※ここを読んだだけではこの先の主人公の動き方の展開が想像できない。
外の世界のの世界観が見えない。扱いについても説明がない。→一話でこれからの展開が全く想像できない。
・同期など、他のキャラクターによって、理想的な過去話になっている。
・墓のシーンの絵面や、魔術師の接され方についてのシーンは世界観がよく表現されている。
・おじさんが貴族の仕事も受けてる理由が仕事を増やしたい→少し物足りない
・起として見ると、物足りない。序章なんだと思う。
・一つの物語として見るなら、しっかり成立している。
・最初の始まる文頭などがつながりやすいように表現されている
・主人公が魔術師になること=名誉なこと。
⇔当事者があからさまに自分たちの思いを言う。これに違和感。
・メインストーリーではなく、スピンオフ、サイドストーリーのように読める。
・序盤の一部。面白くなりそう。
・アニメのopの終わってすぐくらいの印象。
・文章が固めで読みにくい人もいるかもしれないが、すらすらと読めた。
・序盤として完成度が高い。
・一話?プロローグというより、ゲームの体験版。
・最初に世界観、立場の説明。冒険するための説明が出ている。ここから始まる。大体組み上がっている。
→わくわくする。懐かしい。続きが読みたい。
・全体の文章表現:その作品に適した難しめの言葉を使っている。今回は違和感ない。
・遠回しの表現が鼻につくものはなく、すらすら読める。
→今回のは特に楽しい。
・シャルビルと同じくらい楽しい。爽快感があった。
・起承転結の起でありながらまとまっている。
・説明口調がなめらかで小出し
・読みやすい。一見して硬い文章だが、飲み込める。
・まとまった短編としては、主人公の信条が気になった。
・「ゲーム」の体験版のような話。「ゲーム」の序章。
・魔法を使ってみなさい=ゲームのチュートリアル風。
フランカの失敗=プレイヤーがわざと間違えたように見えた。
・小説として読むとしたら、世界観のしっかりしたゲームをやるわくわく感
・ラストシーンでカメラを残してサブキャラクターをフォーカス
=サブキャラクターにも魂を宿らせている。
・余韻の残るプロローグ。お金を払ってでも続きを読みたい。
といった批評が出ました。
続いて二作品目
作品名:S.T.I.N.G
作者 文章:坂本晴人 挿絵:御影那由他 設定協力:副長工兵 西東実
質問事項:近未来としての設定や描写に分かりにくいところはありましたか?イラストで良かったところ、イラストで物足りなかったところ、追加した方が良かったと思うところはありましたか?
<発注者談>
・絵をもとに話を書いたら面白いかと思って発注。主人公は予想外で男だったが、良い。予想以上のでき。
・設定画すごい
・三人称より一人称の話をよく読むが、活字中心で読むが(ラノベはイラスト中心で考える)、イラストがあったこともあり、頭の中ですんなり動かしながら読めた。
イラストがあるのもいいものだなぁ。
・話もきれいにまとまっている。※テロ組織の活動理由はざっくりと発注してしまった。
・食事に始まり食事で終わる、アクションはよい。
・好きなシーン:p49「you have」「I have」のくだり
・イラストの追加した方がいいところ=表情だけくりとったものが少しあると、イメージしやすい。
<一般批評>
まずイラストについて
・イラスト:主人公を読み終わったあとに見た
→文章中の人物とイラストで違いがあり、イラスト見た後だと、また違うイメージで読めそう
・エンブレム面白い。眼鏡。タイトルにあっているから問題はない。
・絵が映える。絵を大事にしてくれている。文章と合わさって一つの作品になっている。合作らしい合作。
・絵の中で一番すごかったのはアンダーリム。構造を納得させるフォルム。
・イラスト:絵もよい
眼鏡についても単体で一つのっけてもよかったのでは?
アンダーリム→装弾部分に対し銃口が大きすぎるのでは?
・イラスト:エンブレムが面白い。下の眼鏡マーク。
わかりやすい。
・最初のページ(表紙):STINGの文字で眼鏡を隠してもよいのでは?(ネタバレ防止)
・イラスト:眼鏡がおもしろかった
つづいて本文について
・読者に語り掛けるシーンが多い。三人称でいて二人称。珍しい。
・最初、どの時点から話しているのかがわかりにくかった。読者から見て近未来なのだろうが、どのくらいの時代か分かりにくかった。
※明記する必要はない
・p49で四分の一と思っていたら、終わってしまった。
最初の戦闘=説明交じりの戦闘なのだろうと読んでいた。長い話だと思っていた
⇔そのまま終わってしまい、一話っぽい。続きが読みたい。
・「あぁいいんだ、それがタテセンだ」→このあとに説明ではなく、小出しに情報を出すとよい
※ページ数、企画的には仕方がない
・p.48下段 の地の文がよかった。
・リフォーム業者が仕掛けた→これはよかった
・文章面:わかりやすくて、すらすらよめる、読みやすい良い文章。きばつさ、こってる、についてはシャルビルの方が上だが、昂揚感はSTINGの方が上。
・以前より技術に磨きがかかっている
・楽しく読めた。笑ったところもあった。エンブレムと設定の「もちろん銃だしAIだから食べられない」の部分。
シリアスだけど、設定にふざけたところもあり、面白い。
この代の歴史を感じさせる。「鯖江」。ふざける部分は短編の時に良い効果を生むかもしれない。プロット自体は一般的なものだが、ちょいとした独自性を作品に与える。
読者に与えるものが多い中で読者を安心させる、ブレイクタイムを与える。
→デメリットもあるが、メリットも大きい。=新しい発見
・前半部分はかっこいい設定をもしゃもしゃ食べる感じだった。これだけでも楽しいと感じてしまうのがSF的ガジェットの強み。
・p47中:眼鏡に像を映す。絵として脳の中でイメージする。視界を直接描写するのは臨場感を与える
・後半→かっこいい。気に入った。
・近未来描写でわからないところ→特になし。眼鏡についても。
・作品本体:
前半に「180cmを超える身体」二回出てくる
核で東京がー→規模が曖昧
作品内で用いられているテロリズムの有効性は未来でも通用するのだろうか
似たような人材(STINGの)があまりいないのが疑問。
最後のボンゴレは?(作者いわく設定的に面白いから)
・アンダーリムの性格。テンポのいい掛け合い。機械にしては答え+aの答えをできている
ex)p.47中:「いつでもだせます」「当たり前ですよ」
※機械的でありながら、性格があるところ
・you have I haveのところの描写が丁寧で細かい。語感・リズムがいい。映像のリズムが変わるような感じ。
・主人公無双の描写について:
戦闘シーンで、間に説明描写が挟まる=アクセルとブレーキを交互にやっているようで非効率。
短くまとめてスピード感や臨場感を重視すべきでは? 減速しないでやってみるべきでは?
一番最後に名前の付いたキャラクター→お説教して撃って終わりだと、あっけない。ラスボスが少し弱い。固有名詞の付いた最後のキャラクターは卑怯でもいいから、主人公を追い詰めてほしい。戦闘シーンとしては面白くなる。
★固有名詞のついたキャラクターにしては最期があっけない。
・禁煙席と喫煙席の話。キャラ設定に振り回され、文字数が割かれている。話の展開に混乱をきたす。
→切り落とした方がよいのでは?
・p.42下の真ん中 カーボンナノチューブは密着して着ると発がん性があり危険
・日本でテロが起きた時、破壊活動~法......警察よりも自衛隊(軍隊)が出動
=STINGも自衛隊や軍から出るべきでは?
・奇抜な設定から攻め込んでいく話。
例)キルラキル→武器にもテーマ設定と関連されている
→STINGでも、武器に眼鏡要素を取り込んでみては?
といった批評が出ました。
そして一日目最後の作品は
作品名:近未来都市鯖江の日常/日乗
作者:副長工兵
質問事項:なし
批評会では
・面白かった。盆地のメタファーがセンスいい
・早くて短い作品。二段構え構成。一発ネタな、五分的な、STINGの後に読むといいような作品
・センス変わってない。面白かった。乳房しつこい。
・適当に書いてる感、三城さんが可愛くかけていた。
・下ネタは特に問題ない。図々しさは面白かった。
・三城が可愛い。ひたすらいじっていくスタイル。好きな女の子にいじわるする中学生的。ここだけ感情移入できた。
・最後の公共広告機構てきなのが面白い
・最初から最後まで徹頭徹尾わけわかんない。
・STINGの後ろにくっつけるべきだった。
・申し訳程度の近未来要素はやめてくれ(笑)
・鯖サンドって本当にあるんですか?→最後にある写真は鯖サンドです。中野で食べられます。築地にもあるかも?
・1000店舗多くない?→一つのビルに10個あるんだよ(笑)
・日乗→合わせてしまえ。意味はない。それっぽくしました。
といった批評が出ました。
一日目は以上です。フツカメニツヅク!