新歓コンパも無事終了し、新入生が加わって慌ただしくも賑やかな本格活動が始まりました。
本日記事を更新するのは会計の空夏です。お久しぶりです。冬合宿以来ですね。誰ですか今「お前かよ」みたいな反応したのは。
それでは、5月2日におこなわれた批評会についての報告をさせていただきます。
この日に扱われました作品は狛犬さんの『彼の一本槍』、そして富久長さんの『志村貴子「青い花」論』の二作品です。
『彼の一本槍』の質問事項は「彼の死に際は格好良かったか?」でした。
批評会ではこの作品に対し、
・ニコの過去についての情報が少ない。
・シルフィーヌについても情報不足。
・戦闘の際の描写がわかりづらく、時折置いていかれる。
・一本槍に「こころいき」のルビを振っているのが良い。
・結末部分に感動した。
・回想シーンが印象的にえがかれていて素敵だった。
・敵軍の損失が大きすぎる気がする。
・キャラクターの行動動機が身勝手なのが残念である。
・最後の「英雄」という言葉が物語やニコに似合っていないので違和感がある。
・作中に『ニコ』の文字がかなりあるので削った方が読みやすいのではないか。
・戦況が全然わからないので登場人物の覚悟がわかりづらい。そのためストーリーやラストシーンにも重みがないように感じられる。
・第一稿(http://sanmonbunshikai.jimdo.com/2013/03/24/%E6%89%B9%E8%A9%95%E4%BC%9A-3%E6%9C%884%E6%97%A5/)からかなりの成長がみられる。
また、質問事項に関しては、
・かっこよくて当然のキャラクターである。
・格好良いというより格好良く書いている感じがした。
・自分の信念を貫いて死んだ男がかっこ悪いわけがない。
・死に際はそうでもないが戦っている姿はとてもよかった。
等の意見が寄せられました。
『志村貴子「青い花」論』の質問事項は「取り上げた作品に興味を持つことは出来ましたか、読みたくなりましたか。既に読んだことがある人は納得することができましたか?」でした。
批評会ではこの作品に対し、
・ターゲットとする層を明確にした方が良い。
・「青い花」未読者にとっては厳しい内容である一方、既読者にとってはしつこいようだった。
・最初に『百合』について定義付けをおこなったのは親切で良かった。
・好きなシーンを並べただけに見える。
・この作品にしかない良さというものを綴ってほしかった。
・コマの配置が読みやすく嬉しかった。
・作者の意見が少ない。『論』と題打ってあるのに論という論がないのが残念。
・キャラクターの説明が理解しにくいので相関図を載せてもよかったのでは?
・著者の他作品なども検証し、共通するテーマなどがあれば取り上げて説明すると、より深いものが書けたのではないか。
また、質問事項に関しては、
・(「青い花」を読んだことがあるが)納得できた。
・(「青い花」を読んだことがないが)読んでみたいと思った。
・(同上)興味は湧いたが買うほどでもない。
等の意見が寄せられました。
以上で5月2日の批評会は終了となります。
ところで私も、双方とも面白く読ませていただきました。
『彼の一本槍』に関しては以前に発表したものをリビルドした作品であると聞くも、中々読む機会に巡り合えなかったので拝読できて嬉しい限りです。今度はぜひとも初版の方を読んでみたいですね。狛犬先生はいやがってますけど。
『志村貴子「青い花」論』についても同様です。文章が論文なので批評会ではろくな発言ができなかった空夏ですが、このように作者さんの『好き』な気持ちが伝わるような作品はそれだけでも読んでいて楽しかったりするものです。
そして二作品とも、本格的に活動をおこなう時期にあたってはとても模範的なものであると空夏は思います。かたや小説、かたや評論の作品を扱うことで、新入生の方も小説だろうが論文だろうが「わりとなんでもやっていいんじゃないか」と思ったのではないでしょうか。
ジャンルに縛られない創作が、この場所でできればいいですね。
さて、報告は以上になります。何につけても始めるには丁度いい春ですから、創作をやったことのない方も、これから更なる向上を目指す方も、互いに頑張っていきましょう。
それでは次にお会いする日まで。
コメントをお書きください