皆さま初めまして。今年度より新しく会計になった空夏です。冬合宿の際におこなった批評会についての報告をさせていただきます。
ちなみに空夏と書いて『そらなつ』と読むのですが、そんなことどうでもいいですね。
以後よろしくお願いします。
まずは冬合宿一日目。
この日の批評会に扱われた作品は、マッキンリー三村又吉さんの『千代美』、それから富津維太郎さんの『ギャンブル館の謎』です。
『千代美』の質問事項は「千代美のキャラは立っていたか」でした。
批評会ではこの作品に対し、
・読みやすく面白い。
・年上・寝取られ・悲恋など多くの要素が上手くはまっていた。
・後半のまとめがやや強引。ギャグっぽさがある。
・全体を通すと予定調和っぽさが感じられる。
・一部に要約すればすっきりさせられる文章がある。
・感嘆符(『!』のこと)が作風を軽くさせてしまっている。
・作中内の時間経過をもう少しえがいた方がいい気がする。
・狂気が足りない。千代美より柳の方が狂っているように思われる。
・読みやすく書き、テンプレから脱却することが今後の課題。
などの意見が上がりました。
また、「悪女を書こうとした」というマッキンリーさんに対し、「主人公が壊れていく様子が悪女らしさを出している」、「千代美のキャラは立っているが悪女という印象は抱かなかった」と個人によって異なった意見が出されました。
『ギャンブル館の謎』の質問事項は「作中で分かりにくい箇所(誰の台詞か不明等)はあったか」でした。
批評会ではこの作品に対し、
・全体を通し、面白い。最後まで楽しめた。
・ルーレット・リボルバーというモチーフが、誰が死ぬかわからなさを出していて良い。
・イニシャルで呼び合うルールが読者を外枠に注目させたり、ゲーム感を出させたりして良い。
・一人称視点を使い、群像劇風にするとキャラクターを見せやすくなるのではないか。
・「大学生のエピソード」部分は一人称の方が読みやすそうに思われる。
・館をトリックにするのは良い。
・シーンを隔てる『●■』が素敵。
・イニシャルとキャラクターが合致してわかりやすい。
・理解できても納得はできないような部分がある。
・Jの犯人への怒りが突然消えている。
・なぜフグを使ったのか。またフグの説明に文字数を使いすぎている。
・月梨さんが色々と強い。
ほか、質問事項に関する意見では、
・P199上段、「友人が発端」の部分の文脈が少しわかりづらい。
・後半の推理合戦が混乱する。
・読んでいてつっかかる文章が散見される。
・時間の経過がわかりづらい。
・発言はわかるが、誰がどの情報をどこまで知っているのかがわかりづらい。
などの意見が寄せられました。
合宿ということもあり批評会は平素より長くおこなわれ、とても白熱した空気の中批評が飛び交いました。個人的にも、卒業する先輩の長編を目にし、批評会に一部始終居合わせらせたことを嬉しく思います……特に積極的に発言をしたわけではないですが。というかマッキンリーさんがあんなに上手い人だとは思いませんでした。すいません。
以上で合宿初日の批評会についての報告を終わります。初カキコなので長くなっていないかとか心配です。
コメントをお書きください